終活っていつから始めればいいの?とお問合せをいただきます。
いつから始めるかはその人の考え方によるところも多いのですが、具体的にいつから始めるのが正しいということはありません。
しかし、一般的には60歳から70歳くらいの間に始めることが多いようです。
この年齢ではまだ元気で、自分の意志を明確に伝えられ、また具体的な行動もとりやすいからです。
ただし、終活は年齢に関係なく、自分の意志をしっかりと残しておくための活動です。したがって、早めに始めておくことが望ましいとも言えます。
もちろん、年齢に関係なく突然の事故や病気が発生する可能性もありますので、自分の意志を残しておくことは重要です。
終活を進める手順について
終活を始めるための順序は人それぞれで、一概に決めることは難しいですが、一般的なステップを挙げておきますので参考になれば幸いです。
- 意識する:まず終活を意識し、必要性を理解することが大切です。
- 情報収集:法律や医療、保険、葬儀などについての情報を収集します。
- ライフプランの作成:老後の生活設計をすることで、自分がどのように過ごしたいのかを明確にします。
- 遺言の作成:財産の分配については、遺言により明確に指定します。
- 後見人の選定:自分が判断不能になった場合に備えて、信頼できる後見人を選定します。
- 医療に関する指示:自分が意識不明や判断不能になった場合の医療方針を決定します。
- 葬儀・墓地の計画:自分の望む葬儀の形や墓地を事前に決めます。
- 整理整頓:自分が亡くなった後のことを考え、家の中の整理整頓を行います。
- 重要書類の整理:遺言書、保険証書、預金通帳、不動産の登記簿謄本など重要な書類をまとめ、安全な場所に保管します。
これらの順序は一例であり、個々の価値観や状況に応じて変更することも可能です。
残された家族のために
終活は自分の人生の意志と願いを明確にし、自分自身と周囲の人々に対する負担を軽減するためのプロセスです。以下に続きます。
- 相続計画:あらかじめ遺産や財産の分配計画を明確にしておくことで、相続に関する問題や争いを防ぐことができます。
- エンド・オブ・ライフ・ケアについて考える:末期医療や看取りについて、自分がどのようなケアを希望するのかを考え、必要に応じてアドバンス・ケア・プランニング(ACP)を作成します。
- 自分の生涯の物語を残す:自分の人生の経験や教訓を残し、次世代に伝えるために、メモワールの執筆やビデオメッセージの作成などを考えることもできます。
- 精神的な準備:終活は物理的な準備だけでなく、自身の死を受け入れ、精神的な平穏を見つけるためのプロセスでもあります。
すべてのステップを一度に行う必要はなく、自分のライフスタイルや価値観に合わせて段階的に進めていくことが重要です。また、定期的にプランを見直し、必要なら更新することも忘れないでください。終活は一度きりのものではなく、人生の変化に合わせて進行するものです。
このように終活は多面的で複雑なテーマですが、自分の望みを実現し、大切な人々を思いやるための重要なプロセスです。早めに始めて、自分の意志と願いをしっかりと形にすることをお勧めします。